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2024.02.23
かきどおし
時折、漢方店で手に入れた薬用植物を煮出して色実験してみることがある。薬用植物と植物染料は重なるものが多い。例えば、ウコン、大黄、楊梅皮。今日は、染料棚に眠っていた、「かきどおし」という漢方で染めてみる。ストーブでコトコトに煮出すと、アトリエはメントールのような清涼感のある香りに包まれた。かきどおしは、滋養強壮などの薬効があるそう。染めた布に効果が残るのかはわからないが、すこし元気になれそう。アルミ媒染で渋茶色、鉄媒染で薄い灰色に染まった。
2024.02.19
アボカド
アボカドの皮と種で染めてみる。何度目かのリベンジ。ようやく求めていた色が出る。
ポイントは、皮はよく洗い、乾燥させ、種は砕くこと。抽出後の染液は2日間寝かせること。
抽出したては濁った橙色だった染液が、時を経ると、澄んで赤みを帯びていく。赤みの変化は、冬青の緑葉を染めた時に似ている。
薄紅色に染まった。
2021.11.30
月桂樹
夜の鴨川の流れに逆らって、下鴨神社まで自転車を走らせる。みっこさんから、剪定した月桂樹の枝葉を頂いた。月桂樹、別名ローリエ。数日かけて煮出すと赤系の色になるとのこと。前に、冬青の葉を煮出した時と同じ原理か。作業の合間に5日間かけて、のんびりストーブで煮出す。1日目は黄色みが強く、2日目3日目と煮出しを重ねる毎にだんだん深みのある赤色に。アルミ媒染で、赤みの強い橙色。鉄媒染では緑がかった灰色になる。
2021.01.18
カラムシ(冬)
土間のアトリエは寒い。
冬は石油ストーブの熱で、パンを焼いたり、お茶を沸かしたり、少量だけ染める時は植物の煮出しをしている。
アトリエの前の空き地は、人の手が入ってない。鳥たちが運んでくるのか、クサギの実など、京都市内ではなかなか見かけない染料となる植物が多くある。
夏の間2メートルにもなり、霜が降りると一気に枯れていく植物が、どうやら野生化した「カラムシ」かもしれないと知ったのは最近のこと。
カラムシは古くから植物繊維を取るために栽培されてきた植物で、茎の皮から採れる繊維は麻などと同じく重宝されてきたそうだ。
今日は、冬の枯れたカラムシで染めてみた。
ストーブの熱で、いつも以上にゆっくりと煮出す。
赤みのある茶色が抽出された。アルミ媒染でオレンジがかったベージュ。次は夏の青葉の色を見てみたい。
2019.11.13
冬青②
2日間寝かせた冬青の抽出液は、酸化によって赤く変化していた。青々としていた緑葉から、こんなに鮮やかな赤が出るのかと台所で歓喜。染め上がりは、アルミ媒染で薄赤色。鉄媒染で紫がかった灰色。寝かせて、待って、出会えた色。
2019.11.10
冬青
冬青、ソヨゴと読む。葉がそよそよと風に揺れる音でソヨゴ、漢字は常緑樹で冬でも葉が青々と茂っているので冬青と書く。染料としては、青い葉から赤色が染まる魅力的な植物。1回目、火にかけると薄黄色の液が抽出された。鍋の横に集まるアクは、少し赤かった。赤色を抽出するため、染液を寝かせてみる。
2019.02.17
コチニール
今年も、鳥さん(torici)とニットをつくる。鳥さんのニットは、一度袖を通せば目がハートになってしまう上質で素敵なニット。一着一着、編み手さんの手編みという贅沢。今年、鳥さんから届いたのはアルパカ100%のフワッフワの毛糸。よし、思い切って特別な色を染めてみよう。勿体無くて棚にしまいこんでいたコチニール。コチニールはサボテンにつく虫。濃度や媒染を変えて、コチニールから沢山の色を染めた。
2019.02.16
日本茜
貴重な貴重な日本茜を、有り難いことに分けていただいた。初めて、日本茜で染めてみる。普段染めているインド茜よりも、根がずっと細く(収穫の大変さを思う)煮出した時の香りも薬草っぽい。綺麗な黄色よりの朱色。ほんとは赤ピンクが出したかった、、勉強が必要。反省点は、もらってから一日放置してしまったこと、水につけておく時間が短かったこと、根を洗ってしまったこと。またいつかリベンジしたい。
2019.01.26
南天の実
今日は、京都も雪模様。庭先の南天の実が、雪に映えて美しかったので染めてみる。猫たちとこたつに入りながら、実を一粒一粒とる作業。最近は「暮らし」というより、「生活」の日々が続いた。上手く工夫して、日々にゆとりを持ちたいな。南天の実は、優しいサーモンピンクに染まりました。