Tag / #茎

2024.03.08

姫踊子草

大人になっても、道草を食う。長野で過ごした幼少期、片道3kmの小学校までの通学路には、食べられる草花がたくさんあった。中でも「姫踊子草」の花の蜜はとても甘く好きだった。姫踊子草はその名の通り可愛らしい見た目だが、生息しているのは、アスファルトの隙間やゴロゴロと小石が転がる空き地、過酷な環境が多い。ちゃんと世間を知ってるお姫様だ。根っこがしっかりと細かく、泥を落とすのが大変だった。

煮出すと緑味を感じる黄色の染液ができた。春を感じる青い匂いがする。染めてみると、あまりはっきりと色付かなかった。仕上げに、鉄をかけてみた。淡灰色に染まった。

2024.03.05

セイタカアワダチソウの若芽

人の手の入っていない空き地を眺めると、時々面白い光景に出会う。例えば、昨年の秋に泡立ち枯れ果てたセイタカアワダチソウと、春に向け育つセイタカアワダチソウの若芽が、同居している様子。隣り合うというより、ちょっと離れたところに新旧それぞれの縄張りがあるように思う。セイタカアワダチソウの若芽を、ストーブで煮出して染めてみる。花咲くころは黄色に染まるが、若芽は薄茶に染まった。冬と春のあわいの不安定な季節に、植物だってまだ明るい色を作る気にならないよな。

2020.04.08

オニノゲシ

そわそわ、つい携帯でニュースを見てしまう。ラジオで、手を動かすと心が落ち着くと、心療内科の先生が話してた。アトリエのまわりの雑草で染めてみる。たんぽぽのような花を咲かせるけれど、これはオニノゲシ。明治時代にヨーロッパから来た外来種。トゲがあり、茎が空洞になっている。花、茎、葉、全て一緒に煮出す。アルミ媒染で、花弁に似た黄色。鉄媒染で茎に似た緑。

Archive
Tag List