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2024.03.05

セイタカアワダチソウの若芽

人の手の入っていない空き地を眺めると、時々面白い光景に出会う。例えば、昨年の秋に泡立ち枯れ果てたセイタカアワダチソウと、春に向け育つセイタカアワダチソウの若芽が、同居している様子。隣り合うというより、ちょっと離れたところに新旧それぞれの縄張りがあるように思う。セイタカアワダチソウの若芽を、ストーブで煮出して染めてみる。花咲くころは黄色に染まるが、若芽は薄茶に染まった。冬と春のあわいの不安定な季節に、植物だってまだ明るい色を作る気にならないよな。

2024.02.23

かきどおし

時折、漢方店で手に入れた薬用植物を煮出して色実験してみることがある。薬用植物と植物染料は重なるものが多い。例えば、ウコン、大黄、楊梅皮。今日は、染料棚に眠っていた、「かきどおし」という漢方で染めてみる。ストーブでコトコトに煮出すと、アトリエはメントールのような清涼感のある香りに包まれた。かきどおしは、滋養強壮などの薬効があるそう。染めた布に効果が残るのかはわからないが、すこし元気になれそう。アルミ媒染で渋茶色、鉄媒染で薄い灰色に染まった。

2021.01.18

カラムシ(冬)

土間のアトリエは寒い。
冬は石油ストーブの熱で、パンを焼いたり、お茶を沸かしたり、少量だけ染める時は植物の煮出しをしている。

アトリエの前の空き地は、人の手が入ってない。鳥たちが運んでくるのか、クサギの実など、京都市内ではなかなか見かけない染料となる植物が多くある。
夏の間2メートルにもなり、霜が降りると一気に枯れていく植物が、どうやら野生化した「カラムシ」かもしれないと知ったのは最近のこと。
カラムシは古くから植物繊維を取るために栽培されてきた植物で、茎の皮から採れる繊維は麻などと同じく重宝されてきたそうだ。
今日は、冬の枯れたカラムシで染めてみた。

ストーブの熱で、いつも以上にゆっくりと煮出す。
赤みのある茶色が抽出された。アルミ媒染でオレンジがかったベージュ。次は夏の青葉の色を見てみたい。

2019.07.31

桐の葉

通るたびに気になっていた、大きな葉の正体は、桐だった。葉一枚で50cm、一枚だけ頂戴した。かつては、女の子が生まれたら桐の木を庭に植え、結婚のときにその材を使って箪笥を作って嫁ぎ先に持たせるという風習があったそうだ。アルミ媒染で緑がかった黄色。鉄媒染で茶色。

2019.07.31

柿渋

向かいの空き地は、雑草が茂りに茂って、2メートル超え。ついにアトリエの窓を開けられなくなった。まあそれもいいかと、最近は緑を眺めながらミシンを踏んでる。今年も夏の柿渋作業が本格化。刷毛で塗りこんだり、漬けて絞ったり、毎年少しずつ染め方を改良している。これから二週間、革のような風合いになるまで、染め続ける。

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