2024.01.05

haru nomuraと人 vol.18 咲ちゃん (学生)

haru nomuraの周辺の人たちにスポットを当てたインタビュー形式のコラム「haru nomuraと人」。第18回目のゲストは、haru nomuraのユーザーで京都の大学に通う、大学院生の咲ちゃんです。

私は、男女年齢問わずキュートな人に惹かれるのですが、咲ちゃんもそのひとり。実際にお会いしたのは数えるほどですが、展示会場で交わす一言や、コロコロとした笑顔がいつも可愛らしくて気になる存在でした。例えば、haru nomuraで使う「やまもも」という染料があるのですが、咲ちゃんは小さい頃から「コケモモ」と呼んでいたと教えてくれました(コケモモの方が可愛いね)。展示在廊後の帰り道を大荷物で歩いていたら、咲ちゃんが「ハルさ〜ん!」と天使のように声をかけてくれて、そのまま咲ちゃんのバイト先で一杯なんてこともありました。

SNSから覗く、咲ちゃんの京都での生活も等身大で素敵です。過去の自分や友人、思い出す京都の時間の中にいたような、ちょっと懐かしい人でもあります。今回は咲ちゃんに、京都での暮らしやharu nomuraのかばんとの出会いについてお聞きしました。

Q.京都での暮らしについて教えてください。

京都は、暮らしのすぐそばに川も、山も、素敵なお店もたくさんあって、自然と都会、古いものと新しいものが同居する特別なまちだなあと思います。たとえば、作業で家にこもった日でも、夕方ふらっと川辺に出たら綺麗な夕焼けが広がっていて、「あぁ〜なんか今日いい日だったなぁ…!」と嬉しくなって、そのまま近所の銭湯に行き、番台のおじちゃんと「おやすみ」を交わして、帰り道にビールを飲む…なんていう、これがやりたかったの!みたいなことが簡単に叶ってしまいます。仕事おわりに思いつきで美術館に行ったり、年パスを買って植物園をランニングコースにしたり、近道のために御所をつっきったり。普通にやっているけれど、改めて考えると京都ならではの贅沢だなあと思うことがたくさんです。コンパクトなまちだから、ひとりで出かけたら友だちにばったり会って、今日ご飯一緒にどう?なんてこともあって、どんなに遅い時間からでも今日を“いい日”にできるきっかけがまちのなかにゴロゴロあるところに、京都暮らしの魅力を感じています。

Q.休日の過ごし方は?

ご飯の約束を入れる以外は、予定を決めないことがほとんどです。
前の日に友人と遅くまで遊んだ日は、アラームもかけずによく寝ます。起きたらだいたい10時くらい。鉄のフライパンでじっくり焼いた目玉焼きをご飯にのせて食べるのが、私の最高の朝ごはんなのですが、休日はだいたいこれをつくります。そこにお味噌汁があったら完璧!何をしようか考えながら、仕事の日には着られないお気に入りの服に着替え、自分の気分を高めます。お休みの前日になにも約束がなかったときは、帰ったらなるべく早く寝て、早起きして朝ごはんをもりもり食べて、洗濯をして、掃除をします。毎日の整理整頓があまり得意な方ではないので、休みの日のはじまりに一気にきれいに片付けて、部屋の空気が軽くなった感じに「気持ちい〜!」と思う瞬間が大好きです。
友人とのご飯の約束は、外食より誰かの家ですることが多く、買い出しに行って、ご飯をつくって、食べて、またつくって、とほぼ1日ご飯のことばかりの日もあります。ご飯をつくる時間がとても好きな私にとって、そういう日は最高に幸せな休日です。カフェやお店に行くことも、友人とお出かけすることもありますが、遠出することは少なくて、いつもの生活圏かそのまわりでのんびりすることが多いです。ただ、近々いま住んでいる団地から小さな2階建てのおうちに引っ越すことが決まっていて、運転免許もとるつもりなので、これから休日のすごし方や遊びのバリエーションが広がるかも…?とすごく楽しみにしています。

Q.haru nomuraとの出会い。

ハルさんのかばんとの出会いは、恵文社さんでの展示でした。数年前、当時住んでいた下鴨あたりのアパートから散歩して恵文社さんに立ち寄ったら、たまたまハルさんが在廊しておられて「なにかものづくりをしている方ですか?」と話しかけてくださったのを覚えています。会場に、コケモモで染めたかばんがあって、でもそれが自分の知っているコケモモの実の色とは全くちがっていたので、そのお話を一緒にしました。染めの原料こと、作品づくりのことをすごく丁寧にお話してくださって、その展示の光景はいまでもとても鮮明です。その日は手持ちがなかったのか、かばんを買うことはできなくて、展示に行くことが叶った一昨年の夏、ようやくpocketをおむかえしました。

Q.haru nomuraのかばんにまつわるエピソードがあれば、教えて下さい。

ハルさんのかばんは、タグがついているのでまちで見かけるとすぐに気がつきます。自分が勤めているお店のお客さんにもユーザーさんが時々いらして、つい「素敵なかばんですよねえ」と話しかけてしまいます。「私も使っているんです」とお伝えすると、大抵どの方もかばんにそれぞれのエピソードをお持ちで、何を入れて使っているか、何年くらい使っているか、話が盛り上がることがしばしばです。私だけでないと思いますが、ハルさんのカバンを持っている方には心を許してしまいがちなようで、そういう機会に巡り会うたび、かばんというモノ自体の魅力を超えて、人同士のつながりまでつくり出すハルさんの作品の素敵さを感じて、どんどん好きになっていく自分がいます。

Q.さいごに

ハルさんの作品は身につけると「へへっ」と嬉しくなる、なんでもない日の気分をきゅっとあげてくれる、私にとってのお守りみたいなごきげんアイテムです。今年もたくさんお世話になります!

【Profile】
1998年生まれ。3歳から15歳まで島根県で海と山に囲まれて育つ。
ご飯をつくること、台所にいる時間が好きという気持ちから、その空間をつくれる人になりたいと思い、建築学科のある広島の学校に進学。卒業後、大学編入を機に京都へ移り住む。現在は大学院で都市史を専攻。おいしいご飯とお酒を気の合う人と囲む時間が私のなによりの幸せです。

【Instagram】 
@saki.bonbon

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