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2024.03.15

桃の枝

ひな祭りの日に、アトリエに来客があったので、その日に合わせ数日前に桃の枝を生けた。来客後も、ほころんでいく桃の花に見守ってもらいながら、気持ちに余裕を持って過ごせた。

そういえば、桃の枝を染めたことがないなと思い立ち、すこし花弁が落ちてきたタイミングで染めてみる。時間をかけて煮出すと、黄から橙、真紅へと染液が変化した。枝の奥に秘めていた、色素が徐々に流れ出たような感じ。すぐに染めずに一晩中寝かせてみる。

翌日、色は深みを増した気がした。染めてみると赤味は飛んで、アルミ媒染で橙茶。染める素材が絹ならもっと赤味が出たかもしれない。

2021.11.30

月桂樹

夜の鴨川の流れに逆らって、下鴨神社まで自転車を走らせる。みっこさんから、剪定した月桂樹の枝葉を頂いた。月桂樹、別名ローリエ。数日かけて煮出すと赤系の色になるとのこと。前に、冬青の葉を煮出した時と同じ原理か。作業の合間に5日間かけて、のんびりストーブで煮出す。1日目は黄色みが強く、2日目3日目と煮出しを重ねる毎にだんだん深みのある赤色に。アルミ媒染で、赤みの強い橙色。鉄媒染では緑がかった灰色になる。

2021.01.18

カラムシ(冬)

土間のアトリエは寒い。
冬は石油ストーブの熱で、パンを焼いたり、お茶を沸かしたり、少量だけ染める時は植物の煮出しをしている。

アトリエの前の空き地は、人の手が入ってない。鳥たちが運んでくるのか、クサギの実など、京都市内ではなかなか見かけない染料となる植物が多くある。
夏の間2メートルにもなり、霜が降りると一気に枯れていく植物が、どうやら野生化した「カラムシ」かもしれないと知ったのは最近のこと。
カラムシは古くから植物繊維を取るために栽培されてきた植物で、茎の皮から採れる繊維は麻などと同じく重宝されてきたそうだ。
今日は、冬の枯れたカラムシで染めてみた。

ストーブの熱で、いつも以上にゆっくりと煮出す。
赤みのある茶色が抽出された。アルミ媒染でオレンジがかったベージュ。次は夏の青葉の色を見てみたい。

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