2019.11.25

haru nomuraのかたちを探す旅 #1 なぜ「かばん」?

なんで「かばん」なの?とよく尋ねられる。

ものづくりを始めた頃はミシンが踏めなくて、直線縫いで出来る簡単な日用品が、たまたま「かばん」だったんです、という台詞が私の中でお決まりになっていた。

振り返ってみれば、染織の道に進んだ18歳からの10年間は、草木染めの技法や、ものづくりの流通や周辺のこと(販売・広報・修理)に興味があったように思う。その証拠に、年々草木染めの工程や色を愛おしく感じるし、販売会を開いてお客様と繋がること、仲間たちとharu nomuraの世界観を作って伝えていくこと、お客様のかばんを修理させていただくことが何より面白いことだったりする。

昨年、念願だったアトリエを持つことができた。冬にはHPが完成し、外と繋がる環境が整った。ほっと一息、ここでようやく疑問が生まれた。

なぜ「かばん」なのか?と。

ものづくりをはじめた当初と違い、ミシンも家庭用であれば人並みに踏めるのに。
なぜ服じゃない?帽子じゃない?かばんなんだ?

草木染めや、ものづくりについては幾らでも語れるのに「かばん」についての言葉が見つからない。ずっと置いてきぼりにしてきた私の大きな課題に、ようやく気がついた。

20代最後、初めて「かばん」というものに向き合ってみようと思った。
ちょうど1年前の今日、かばん教室に通うことにした。

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